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「Mother Goose」

2011.02.23 RELEASE
PCCA.03352 ¥2,500(税込)

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vol.5〜男は黙って、ディストーション。

第五章、男の歪みでございます!

 エレキ・ギターを弾かれる方なら誰もがこだわりを持っている、歪み系エフェクターについてお話しさせていただきます!
もちろん今回もお馴染みひろあつくんに、頼んで作りました!

自分にとって理想の歪みを作るにあたって重要視した点は以下の通り。

1.これ1つで、クランチ(*1)寄りな音と、深めのオーバードライブ(*1)の2種類の音を出したい!
2.抜ける音は意識せず重心の低い、音にしたい!
3.ON/OFF スイッチの他に、ゲイン(*2)・ブースト・スイッチをつけたい!
4.バイパス時と、ほぼ同じ音量で使うので、ONにした時の低域の削れ具合を、できるだけ軽減したい!

 いくつかの歪み系エフェクターを試した結果、ベースとなる部分は、オペ・アンプを使った非反転増幅回路(*3)に決定しました、非反転増幅回路は、歪み系では一般的な回路で、色々なメーカーの歪み系エフェクターでも使われています。が、各部品の定数によって、キャラクターの違う歪みになります。
ゲイン・ブースト・スイッチ部は、ゲインを決める可変抵抗が直列で増えていくようにしました。そうすることによって通常のON状態ではクランチ寄りな音、さらにゲイン・ブースト・スイッチをONにする事で深いオーバードライブに変化させられるようになり、使い勝手もぐっと良くなりました!

 次は、要望2と4の音質についてです。
抜け過ぎず混ざりの良い感じの音にする為に、ダイオード・クリップ(*4)をつけてもらい試奏しました!これを組み込むと、波形の上と下が削れて丸い感じの音になり、付けていない時よりも音の質感が好みだったので、ダイオード・クリップ有りで決定しました!
が、ダイオード・クリップによって削れてしまった低域(これは大問題です!)
を補う為に、増幅率に関係する部分に組み込まれている、フィルム・コンデンサ(*5)の定数を替えてみることにしました。定数の違う4種類を用意して、ひとつずつ付け替えて試していったところ、ひとつだけいい感じで低域が増えるコンデンサがあったので、すぐさまそれに決定です!!
そして遂に自分的に納得のゆく歪みが完成したのです。

 レコーディングでは、この歪みの他にSOVTEK社のBIG MUFF(*6)と、TUBE WORKS社のTUBE DRIVERを使っています!ふたつとも大好きな音がします!!

最後に。。。
LEDランプの色は、“青”をオススメします。
夏フェスなどの昼の野外ライブでは、歪みのLEDだけ青だったのですが、一番見易かったです!

次回以降、まだまだ続きます。出口は遠い!

*1 クランチ、オーバードライブ / 一般的に、クランチ < オーバードライブ < ディストーションの順で歪み具合が増える。
*2 ゲイン / 増幅率、単位はdB(デシベル)。
*3非反転増幅回路 / 入力と出力が同じ極性になるようにしたネガティブフィードバック回路
*4 ダイオード・クリップ / 増幅素子(トランジスタあるいはオペアンプ)で有る程度増幅された波形の頂点を、互い違いに配置されたダイオードで切り落とし、波形を変える物。
*5 フィルム・コンデンサ / 誘電体となるフィルムと電極となる金属箔を一緒に巻いて製造されたもの。
*6 SOVTEK社のBIG MUFF / BIG MUFFは、アメリカのELECTRO-HARMONIX社製が一般的ですが、ロシアのSOVTEC社も一時生産していた。ロシア製は緑と黒があるが筆者のBIG MUFFは黒マフ。
vol.5〜男は黙って、ディストーション。_c0130056_17522143.jpg

# by sleepyab | 2007-11-25 17:53 | Comments(1)
vol.4〜増幅大好きっ!

第四章、ぶ〜スター2号の巻

 今日は!前回ご紹介させて頂いたブースターの次に繋いでいるブースター2号についてです。ブースターばかりで紛らわしいので、今回のは、「ぶ〜スター」にします!
これも前回同様ひろあつくんの手作りによる作品です。

まずは、試作品のコンセプト。
1、輪郭がはっきりした音
2、ツインリバーブ(*1)的な音?
3、バイパス時(=ブースターOFF時)との音量差を、6割増ぐらいにしたい!
4、できるだけ歪まないように音量だけを持ち上げたい!
の4点。

 試奏をしていくうちに、オペアンプ(*2)を用いた回路がイメージに近い感じがしたので、その方向で試作品をつくる事に決定しました!!
が、、、試作品が完成し、試奏してみると、んっ?うっすら歪んでる?音自体は良い感じなんだけど、ちょっと違うので、その差を埋める為に、一気に方向転換し、前回のブースターの弐段増幅回路を引き継ぐ、壱段増幅回路(弐段はFETトランジスタ(*3)を二個使いますが、壱段は一個です)で、やり直しました。
出来てみると、なんともクリア!
抜け感、高域の寄り具合、コンセプト通りの物ができました!!
部品などはブースター1号とほぼ同じ部品を使っているのに、回路が少し違うだけで全くキャラクターの違う物になるとはびっくりです!

 次に、何故自分はブースターを2個直列で繋いでいるかについてです。
単体で試奏して気に入ったエフェクターでも、普段複数のエフェクターを同時に組み合わせて弾く事が多いために、自分の予想した音にならない事がよくあります。
そこで、エフェクターを繋ぐ順番をいろいろ組み替えて、問題点を改善していきました。
たとえば、ギター→ブースター1号→ぶ〜スター2号→アンプ、の順番で(両方ON)音を出した時、ブースター1号よりも、ぶ〜スター2号のキャラクターが強く出る事がわかりました。
つまり、音質という意味だけで考えると、ブースターなどの基本的な音色を作るエフェクターは、出来るだけアンプの直前に繋ぐのが理想的なのかもしれません。
 が、僕の場合は、ライブ中にサンプリングしてリアルタイムでループさせたりもするので、あらかじめサンプラーへの入力レベルを決められるようにブースターをサンプラーの前に繋ぐ必要があるのです。

 最後に音量設定。これも苦労しました。
例えば、ギター→ブースター1号(2割音量アップ)→ぶ〜スター2号(6割音量アップ)→歪み(1割音量アップ)→‥‥の時、全部ONにしたからといって単純に音量が9割アップになるわけではないので、まず最初につなぐ3つのエフェクターの組み合わせで、何段階かの使いやすいレベルを設定するのにすごく苦労しました。。
また、繋ぐ順番でも増幅量も変わるため(歪んだ音をブーストするのと、ブーストした音を歪ませるのとの違い)、なかなか厄介です!


*1ツインリバーブ / フェンダー社製のギター・アンプ。筆者の実際のギター・アンプはローランド社製JC-120。
*2オペアンプ / 演算増幅器。増幅率が非常に大きなアンプ。理論的には無限大。
*3 FETトランジスタ / 前号でも紹介した半導体素子の種類で、音質変化的には真空管風の傾向(by 筆者)。
vol.4〜増幅大好きっ!_c0130056_117857.jpg

# by sleepyab | 2007-11-09 11:11 | Comments(1)
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